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勝者はミスのプロ

2021夏、オリンピックシーズンが終わりました。開催の是非はいったん置いて。

戦うとか勝つとか負けるとか…

勝者はミスなく勝ち続けていると思うのは誤解です。

自分さえ勝てばいい?

2021夏、オリンピックシーズンが終わりました。(パラリンピック前です)
開催の是非はいったん置いて。
スポーツ中継は解説者とアナウンサーの語りナシでは面白くありませんね。


それでもずっと子供の頃から気になっていたことがあります。
・「日本にとって大事な一戦になりますよ」
 相手にとってもね。手を抜いていい戦いなんて誰にもないでしょう。

・「日本、ここはどうしても決めたいところ」
 相手にとってもね。どうしても決められたくないところ。

・「ミスは許されません」
 相手もね。許されないって何が起きるのかな。
 ミスしたら順位が下がるのは当然の事。
 あーあって言われるし
 残念だと思う人もいるけど 許されない事ではないよね。
 選手でもない努力もしてない他人がなんで許さない、なんて言えるの。
 立場が変われば相手のミスを願う人もいるのに。

逆に相手チームの強さや上手さをきちんと解説されると、
日本がミスした時、競った時、攻略した時、
どれほどの事が起きているのかがわかりやすくなります。
単純に責めたり浮かれたりしなくなりますね。

勝っても負けても実力が拮抗していれば「いい試合だった」「見ごたえあった」となることは間違いありません。
そこには攻防があるのですからミスのない試合などありえません。
肝心なところでミスしない事だよ!は相手にも言える事。

感動の、何度も見返す決定的な瞬間はこちらの得点を許すというミスを相手が犯した時。
勝ちたい、負けたくないのは誰でも願うことですが
相手の負け(=自分の勝ち)はどうしようもない快感を植え付けます。

一方、ゲームや試合なら命取りのミスと言われても命は取られません。
次に活かせるミスならば「いい経験でした」と変換されたりもします。

有利と不利は紙一重

選手情報やエピソードは大会を盛り上げますが、勝利を願う心情は子供の頃から一歩引いてみていました。

身びいきが得ではない感覚は常にありました。


皆さんも
「彼・彼女は良い選手。味方なら最強だが敵に回せば怖い人」
という存在がいた覚えはありませんか?
組みわけで勝敗が決まるような。

スポーツに限らず戦力の奪い合いで言える事。

強い手段や武器や人材は 敵が持つのか味方が持つのかで結果が変わります。

逆に
ミス、エラー、ストレス、失敗と場面により呼び方も様々ですが、
これらは避けたいもの。

でも、よく考えれば
勝つ人ほどこれらの場面を知り尽くしています。
試合ならそれらを避けたり、相手に誘発させる技量を磨いているのです。

やはり有利なものと不利なものは紙一重、経験値は大事と実感します。
(かつての私の不利は有利に変換されている実感があります)

実は、経営者とか成功していると呼ばれる人達はみんながみんな、
前向きで根性があってイケイケどんどんではないのです。

不安でネガティブな気質の人だったりします。
ミスや失敗に詳しくて、そこにハマりたくないところまでは誰も同じ。

違いは 

失敗を予測して回避するタイミングや対策を立てて行動する力があるかどうか。
この能力に尽きます。


私たちの殆どは世界でトップを争う一流アスリートではないのですから
JAPANを背負わなくてもいい。

せめて自分のミスや失敗パターンに詳しくなることで
活かす生き方ができるのが理想なんです。